縁について。

僕は仕事でパソコンを使っている。だから非常に合理的であると考えている。実際、リスクを取ることにも積極的でありたいと考えていることもあって、「合理的」というのは、僕自身にとって、非常に重要なことであると考えている。
それが人らしさ、たとえばそれは人情だったりとか情けという表現をされる部分において、僕自身は弱いのかもしれない。優しい言葉をかけなければならないようなシチュエーションで、そんなのたいしたことないじゃん。などという、まったく不謹慎な発言を僕は過去にさかのぼってずっとしてきたように思う。
もちろんすべて100%において合理的ではないかもしれないが、それでも生活や行動のほとんどがかなり合理的で、理路整然といしているのは、多くのデメリットがあることは事実でありつつも、僕自身はかなり気に入っている。
だから当然占いといったたぐいは信じないし、ジンクスも微妙。オカルトなどは否定的。娯楽にさえもならない。
そんな僕だけど、唯一信じているのが縁。縁は異なものと昔から表現されるように、おそらくすべての人がこの縁に振り回されたことがあるのではないだろうか。
小さな縁から大きな縁まで、数えていたらきりがない。僕自身が今のような生活をするようになったのにも、複数の、そして重要な縁があった。
30歳になって、ある意味で色恋ではなく、過去を振り返って、これからの30代を充実させよう。(そしてそれは一人もしくは少数で) と思っていた矢先に、このブログを通じて、若い人から僕よりも年上の人まで色々な交流を持つことにもなった。
意図的に交流を図ったのであればともかく、少なくともブログを始めた頃に考えていたことと、実際に流れ始めた方向性は全く違った。もちろん僕は一度決めたことを自身が満足するまでやり遂げることは、ちゃんとするつもり。だからブログとして当初考えていたことはしっかりとできている。だけど、交流なんてするつもりは無かったし、そのようになることも考えていなかった。
今まで縁という意味ではもちろん彼との出会いは大きい。これも突然、そして意図してない出会いだったし。
仕事もそう。バイトもそう。一人暮らしをする家もそう。
ということで、家について少し書きたい。
不動産探しは難しい。僕は前職では店舗のための不動産を探す手伝いをしていた。だから不動産業界のことについて、ほとんど何もしらないけど、お客さんとしての立場と、交渉のネタについてはどこまでできるのか、おぼろげながら経験を積んでいた。
今回が初めての一人暮らしになる僕は、当初どのような家に住むことになるのかとても緊張していた。ありがちな、要求を詰め込みすぎて家賃が高くなるのも困るし、家賃を優先してへんぴなところに住むのもイヤだった。
でも、はじめて物件を探す僕はそれについてはよく分からないことも多かった。
僕は恋人探しと一緒で自分の要求することは、少なくて、でもはっきりしている。
広さやキッチンのこと、、、それだけ。一階でもいいしボロ家でもかまわない。日当たりもほとんど気にしない。風呂とトイレが一緒だって別にいい。
最初に利用した不動産屋は、いまいちぱっとしなかった。人もそう。紹介される物件もそう。相性が合わなかったのかもしれないし、物件数が原因なのかもしれない。いくつか案内された家を見て、どれも一長一短だったし、不満の方が大きくていまいち踏み切れなかった。
でも、はじめて利用する不動産屋で、そこそこいいと思える物件があった。ちょっと狭かったけど、まあ自分の要望はいまいちという感想をもちつつも、満たされてはいた。
「うーん。いまいち決めかねるけど、ここにしようかなぁ。とりあえず週明けまで待ってもらえませんか?」と。すると当然おきまりの言葉が出てくる。「週明けまでこの物件が空いている保証はまったくありませんよ。もし気に入ったのであれば、すぐに決めていただかないと、埋まっちゃうかもしれません」と。
もちろんそうだけど、僕自身はこのとき、「うーん。いまいちピタッと理想に合う訳じゃないから、もし決まっちゃったら縁が無かったと思ってあきらめます」と。
そしてその物件。週明けに連絡すると、その週末に決まってしまったと言うことであった。僕自身は、仕方がないので次を探そうという気持ちであった。
で、不動産屋を変えた。次の不動産屋で紹介される物件もどれもいまいちだった。でも方向性は近かった。数件の物件、、、たしか4-5件を見て、どれもやはり微妙だった。その中でも、家賃が高いけど、理想に一番近い物件があった。
で、これも交渉。
「今までの中で一番いいと思った物件でした。でも家賃が高いんです。あと少し下げてキリのいいところにしてもらえませんか?そうすればこの場で契約してもいいです」と。そして不動産屋は「うーん。おそらく難しいと思います。というのも、この物件は数ヶ月前に少し家賃を下げてるんですよ」と。
「とりあえず聞くだけ聞いてもらえますか?もしダメだったら他の物件も検討します」という話で交渉をしてもらった。
で、家賃が下がり結果として今の物件に落ち着いたのである。そして一部の不満はやっぱり思った通りにあるんだけど、それでもトータルでは満足している。何より最寄り駅は山手線だし、部屋は広いし日当たりもいいし。明るい家はやっぱりいいと思う。
彼はゴキブリが出るからボロ家はイヤという。俺は街が賑やかな方がいいと思うが、彼は静かな方がいいと言う。
物件についても、お互いの好みを合わせるのはやっぱり大変のようです。