過去の日常

ゲイ・バイとして過去のまとめ。30代の悩み。考え。日記。30代のカップルです。

勇気という言葉。

   

僕は勇気という言葉が好き。無いよりはあったほうがいいし、「勇気がある」なんだかすごいことのように思える。
この言葉のすごいことはネガティブな言葉との組み合わせにある。「逃げる」と言ってしまえば、まるで卑怯なことにように聞こえるし、少なくともそこからポジティブなイメージは出てこない。

しかし「逃げる勇気を出す」と言う。するとどうだろう、とたんに悩みぬいた結果としての「逃げる」に思えないだろうか。苦渋の選択とでも言うのかもしれない。

かつて高校生のころの友人の話。友人は何でも思ったことをズバズバと指摘する人であった。○○は可愛いけど性格が・・・とか、○○は××と仲が良さそうだけど裏では悪口を言っているとか。学生時代のそれなんて、たわいもないことなんだけど、それでもその時はいちいち重要なことでもあった。

「なんで本当のことを言っているのに批判されなければならないのか」友人はそのように嘆いていた。僕は今もそうだし、その時もある種の「自分の正義」を信じていた。自分の正義に照らして考えると、友人の言うことは一部もっともで、「いちいち言わなくてもいいじゃん」という否定的な気持ちも半分持っていた。

今となってははっきりと、性格がいいとか悪いとか、他人のそういうことはどうでもいいと思える。しかし当時はやっぱりそういう話題は常に盛り上がるのであった。

その時に僕が友人にかけた言葉。「言わない勇気を持てばいいんだよ」と。言いにくいことでも事実をハッキリと主張することはとても勇気のあることだと思う。と同時に、言わなくていいことを言わないことも勇気が必要だと。だからその勇気を友人は持ってないんじゃないか、と。

それが友人に響いたのか、正直全く覚えていない。その後の行動が変わったとも思えないし。だけど僕はそれ以来その勇気という言葉をとても気に入っている。自分の意図と違う選択をしなければならないとき、「別れる勇気」かもしれないし「続ける勇気」かもしれない。「諦める勇気」かもしれないし、「始める勇気」なのかもしれない。そう考えることによって僕はたとえ自分の意図に反しても前を向くことができるようになる。

幸いなことに、そこまで大きな悩みというか、挫折は無い。だけどそれが無いのはこの「勇気」という言葉にどれだけか助けられているのだと思う。最近は「落ち込む勇気」がありすぎて困っているのです。僕には「落ち込まない勇気」がほしいんですがね。
ブログランキング・にほんブログ村へ 人気ブログランキングへ

 - 考え(自分関連)