別れの時。

今まで僕が見聞きしたり実際に体験した別れの話。
短期的な恋愛ばかりだった僕にとって別れというのは特に珍しいことではなかった。付き合うことと同じだけ別れがあったのだ。
しかし今のように長期的な恋愛になって、改めて思うことがある。何を理由に分かれるのだろうか。という話である。
もちろんそれは僕たちの別れを言っているのではなくて、長期的な恋愛においての別れの理由・原因というのは何があるのか。という話。
何人かの友人に聞いた話ではあるが、どれもが年齢というか人生の節目としての別れを迎えている場合が多い。前にも少し書いたかもしれないが、それは特に30歳前後で、将来を左右する大きな決断の一つの中に、別れも含まれている可能性である。
あとは、相変わらず多くて男女に限らないのが浮気。誰かが言っていた。浮気は病気。浮気癖のある人はいつまでたっても変わらないと。
短期の恋愛と唯一違うのが、我慢による別れの可能性が少ないことだと思う。またショックが大きいというのも特徴だと思う。特にショックの場合には、かわいさ余って憎さ百倍などということにもなりかねない。
短期の恋愛での別れというのは頻繁に訪れる。行動のすべてが別れる理由となり得るために、何かに原因を求めるのは非常に難しい。
ある人はメールのペースが減ったことを別れの理由にするかもしれない。あまり会えないことかもしれない。思っていたよりもマメじゃないことかもしれないし、生活が自堕落なことかもしれない。お金の使い方が荒いことかもしれないし、誰にでもいい顔をすることが不満かもしれない。会話がつまらないことかもしれないし、服装がダサイことかもしれない。
とにかくそのすべてが、分かれる理由となり得る。
その中でも比較的一般的なのは、会えないこととか連絡の頻度とかだろうか。もちろん浮気などもあり得るが、短期的な(数週間以下ぐらい?)恋愛での浮気っていうのは、さすがになかなか難しいと思う。
1ヶ月ぐらいが過ぎ少し安定してきた頃、このあたりから分かれる理由での原因が考えやすくなるように思う。例えば浮気はそろそろあり得るかもしれない。性格の不一致なども、そろそろ信憑性を持ってくる。
この頃になれば、我慢のピークという意味での別れというのは十分あり得るが、それと同時に、我慢するべきところと、相手の好きなところが分かるようになってくる。ここから1年ぐらいをかけて、長期的な恋愛に発展するのか、やはり我慢ができずに破局を迎えるのは、重要な局面になる。
と、ここから1年以上の恋愛に発展した場合、そこから別れの理由が難しくなる。
1年より手前の場合、我慢のピークというのが、別れる理由になり得ると思っている。我慢しなければならない量が少ない場合でも、その積み重ねがある。少しずつ、少しずつであっても、我慢の限界というのは、何かでリセットされない限りどんどん蓄積する。それが1年で爆発するのか、2年なのかは分からない。また何か別なきっかけで爆発するのかもしれない。しかし我慢のピークというのは、少なからず1年ぐらいの恋愛であれば、あり得るように思う。
一方で1年を超えた場合、我慢のピークというのは、おそらくリセットされているはずである。ってことは、別れる理由として性格の不一致や我慢の限界というのはなかなか無いように思う。事実いままで長期で恋愛をしている人、していた人の話を聞くと、我慢が別れの直接的な原因になることは考えにくそうである。第一別れるほど我慢ならないなら、そんな長く付き合わないよねっていう感じ。
そして最初の話に戻る。
何人かの長期的な恋愛での破局の話を聞くと、数年間つきあった後の別れというのは、例えば恋人のどちらかが、30歳前後になり、将来を見据えたときに例えば転職をしたり、仕事に打ち込んだり。そうなったときに別れを選択したのではないかと思えるような状態だった。
変化が無い人生なんてクソ食らえだし、安定した人生なんて僕はまっぴらである。だけど、人生の大きな選択をするときに、恋人との別れを選ぶというのは、とてもすごいことだし、残酷なことだと思う。僕の場合は、リスクを負うことが日常なので、常にその選択を迫られているということなのだろうか?
少なくとも僕に関して言えば、仕事上・金銭上のリスクは大好きである。だけど少なくとも生活において、恋愛においてはめちゃくちゃ保守的な方が好ましいと考えている。恋愛は命綱のような。そこが安定しているからこそ、仕事でのリスクを負えるのではないだろうか。
僕はかつて、そのような選択、仕事を取るのか恋愛を取るのか。という決断の時に、迷うことなく仕事を選択した。しかしその選択をして、覚悟を決めたときに、恋人ができたという、なんとも皮肉なことなのです。
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