アグリっ娘 (ゲイマンガ)

今日は一つのマンガを紹介しようと思う。
このブログで紹介するのでゲイに関連する。というよりも、ゲイマンガである。
僕はゲイゲイしい雑誌はあまり好きではない。ゲイ雑誌はアダルト雑誌のようでもあるし、コラムの連載されている月刊誌でもある。純粋な記事のみの月刊誌であればいいのかもしれないが、エロも含まれているので、なかなか自分で買うには勇気がいる。
また、そこに連載されているコラムやマンガについても、性的な描写が多く、それはもちろん需要があるし、僕も好きなので、大好きなので別にいいことだと思う。しかしやはりそれだけでは、どうも買おうという気持ちが乗らないのも事実である。
そんな中、このアグリっ娘だけは、ひときわ輝いている。内容はちょっと性的なこともあるけど、基本的にはブスとイケメンの哀愁ををおもしろおかしく描いたギャグマンガである。
主人公のアヅサは、ブスである。鼻もとにでっかいほくろがあり、それが強烈なキャラを印象づけている。そしておそらく作者は意図的だと思うが、このほくろの位置はつねに左右を行き来している。ギャグマンガなので、その辺は別にしっかりしている必要は無いと思う。カット割りに応じて、アヅサがもっともブサイクになるように、このほくろを非常にうまく利用している。
アヅサは、ブスだけど性格がとてもいい。美容師としても大変に評価されているし、しっかりした考え方で、人脈も広い。
そして2回目からすでに強烈なキャラが出てきた。テルミである。

テルミもブスである。そしてテルミは性格も悪い。平気で裏切るし、仲間を売る。毎回のパターンとして、アヅサが少し幸せになりそうなシチュエーションがあって、テルミが嫉妬。テルミのことを考えてアヅサが引く。すると、テルミがアヅサを悪者にして、自分がもてるように必死になる。そしてアヅサからの鉄槌でオチとなる。
このパターンは、もはや鉄板である。
1話目は非常におとなしい、ブスの哀愁の漂うマンガであった。しかし2話目からは、突然話が大きく進んだ。必殺技が出てくるし、個々人のキャラが非常に強くなった。そして暴力的な描写も「いい意味」でとてもおもしろい。なかなかコンクリートブロックで頭をかち割ることなんて無いし、焼酎のビンでバーのマスターが、お客さんの頭を殴るようなことも、ましてやそれを、おもしろいと思わせるように描くことは非常に難しい。しかしもはやそれは当然のこととして、まるで自分もその場にいれば、同じことをしてしまうのではないかと思えるほどに、スムーズに暴力を受け入れられる。
インド式計算術については、じゃっかんの疑問があるが、今にこれはきっと他の方式に置き換わるのではないか。
このマンガは、今でもまだバディ?で連載が続いているようである。たしかもうじき2巻目がでるみたい。
僕はマンガを買うことはあまりなく、買ってまでして読みたいマンガというのは、非常に少ないのではないかと思っている。ましてや、そこにゲイの要素が入っていたら、もはや皆無であろう。
しかしこのアグリっ娘については、十分に買うだけの価値があり、またそれは本の価格以上の幸福感を、僕に(読み手)に与えてくれる。
※ちなみに1巻には、読み切りマンガも掲載されています。その話も基本的にはお笑いの要素というか、じじいとかデブ的なブサイクとか、そういうのが描かれていて、それもまたおもしろい。


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