過去の日常

ゲイ・バイとして過去のまとめ。30代の悩み。考え。日記。30代のカップルです。

カミングアウトについて

   

いくつかの記事に分割して書きたいと思う。カミングアウトというのは、その対象者によって、考えるべき場所があると思うからだ。

避けて通れないのが親へのカミングアウトだと思う。
ということで、今回は親へのカミングアウトについて。他には友人や(元)恋人へのカミングアウトについても書きたい。

まずカミングアウトについて僕自身が思うのは、そこには自身のエゴが含まれているのではないかという事である。
もちろん嘘偽りのないありのままの自分を表現し、それを家族や他者から受け入れてもらうことは非常に重要なことだと思う。
一方でそれは、オープンにしたいという自身の気持ちが強くなりすぎないように、僕は注意したい。それを言われた方にも、新しい価値観に対峙しそれを受け入れるのか拒否するのか、今までの価値観との葛藤は少なからず生じることになるのではないか。

カミングアウトは容易ではないだろう。それは簡単に想像できる。相手が嫌悪を示した場合、否定的・批判的だった場合。告白することが引き金となって、それまでの関係を維持できなくなる可能性もある。そこまでのリスクを冒してまであえて告げる必要はあるのだろうか。

そして一番身近で一番大きな存在なのが親であると思う。

僕の話。
僕は「親に対してだけはカミングアウトをすることは無い」と考えている。いくつかの理由がある。別に親が受け入れないからとか、否定的に考えているからという理由で告げない訳ではない。きっと親は戸惑いながらも、僕の主張を半ばあきらめながら聞くだろう。そして、たとえ理解できない・受け入れない状態だったとしても、今まで通りに生活は行われていくと思う。親はいい意味でいままでそうだったし、悪い意味でもそうだった。

僕はこのような親の態度をむしろ肯定的に考えている。僕は自由が与えられた方が、うまくやっていく自信がある。自由にした結果がいわゆる親が考える昔から続く常識とは違ったとしても、それが違法でない限りは、親は僕の行動を咎めたりはしないと思う。そんな親なのである。

そしてそれが想像できるが、一方で僕の親は高齢である。今更それを告白されて新しい価値観に触れることの意味を考えてしまう。もちろん親は結婚を期待している節があるし、僕は長男なので、親の常識から考えると、常識的な道を歩まない不安というのがあるだろう。
だけどそれは最初に挙げたとおり、親は僕の好き勝手にさせてくれている。だからそっちの方で(恋愛はしつつも結婚までは至らないんだろう)と考えてもらえれば十分。

十分に高齢の親にとってゲイという新しい価値観を受け入れることは可能なのか。そういう疑問がある。僕の環境においては自分の親には告げないということなだけで、特に親には黙っていなければならない理由は無い。念のため。

だから僕は親にはカミングアウトをしないと考えている。

一方で彼の場合。彼の親はまだまだ若い。たぶんこのブログを読んでいる方で婚姻している人がいれば、きっとあなたと同じかやや上ぐらいの年齢ではないか?(一般的な年齢で結婚し、大学生の子供がいる年齢・・・)そう考えると、まだまだそれを受け入れられる余地は十分にある。
※ちなみに僕の親はもう60歳とか70歳とかですが、彼の親は50前ぐらい??。

40代とか50代であれば、子供がゲイであることを考える時間は十分にあるし、それができると思うし、するべきなのかもしれない。

だから彼には何かのタイミングで、それを伝えて欲しいと思っている。きっと彼にも相当な勇気が必要だと思うし、覚悟も必要。そしてそれは告白する側だけではなく、親の側も相当の覚悟とともにそれを受け入れなければならないと思う。

だけど、きっともう薄々気づいているのではないか?という期待(恐怖)も若干ある。

いろいろな人へのカミングアウトというのは、おそらく最終的な仕上げとして、とても大きなことだと思う。だからこそ慎重に考えたい。

もちろん言うことが重要であれば、言わないことも重要なのではないか。
ブログランキング・にほんブログ村へ 人気ブログランキングへ

 - 考え(ゲイ関連)