妹とオネエの話。

女性らしさという事がどういうことなのか、僕にはよくわからないことが多いです。普段の生活の中でも、女性との会話はそんなに多くはありません。男性的な職場で働いている僕には、どうしてもそういう考え方や話し方が身についてしまっています。
そんな僕が女性としっかりと話しをするのは、おそらく妹と話をしている時だと思います。妹の話をを一言でいうと、とにかく長くて、結論が無くてオチがなくて、不必要なところで誇張されて、内容が転々として。ようするに長くてつまらないということです。そしてこの話を聞いているときに、ああ女の子なんだなぁ。という実感をするのです。
話というのは、面白い事が一つの基準だったり、経験などタメになる話というのも興味深いと思います。
しかし僕の妹は、話というのは自分が話したいことを話したいように話す。というのがとても重要な基準なのです。そこには聞き手というのは基本的に不在です。聞き手からの建設的な意見などは期待しておらず、気持よく話ができればそれでいいと。不幸自慢の時には誇張が行われます。しかしその誇張は、面白い方向への誇張ではなくて、僕からすると一見無意味であったり、話を混乱させるような誇張を含めています。
一度しか言ってないことでも、「いつも言ってる」という具合に。だから僕は反抗期に行った数々の問題のある行為が、妹にとっては僕のすべて。ということになっているようです。当然ですが、怒ってない時のほうが多いのが事実なのにも関わらず。
妹と会うのは数ヶ月に1回なので、この時いつも思う事があります。男性でもオネエの人は、女性的に会話をするなぁと。
かつて僕のタイプの子が、とても女性的でした。仕草や喋り方のすべてが。そして僕は話をするときにいつも指摘をしていました。何かを話そうとするなら、なるべく結論がほしいとか、一つの話題が終わってから次の話題に行ってよ、とか。
嬉々としながら、プリクラの話をしていたかと思えば料理の話になったり、友達とのケンカだったり、旅行だったり家族だったり。そうやってどんどんと、めまぐるしく変わっていく会話を聞いて、僕はいつも女性と会話している錯覚を覚えたものです。
喫茶店に行けば鏡を取り出して髪型やらを気にして。店を出る前には必ずトイレで身だしなみチェック。べつにその子はオネエではなかったのですが、潜在的には女性でした。(もちろん性同一性障害とかでもありません)