過去の日常

ゲイ・バイとして過去のまとめ。30代の悩み。考え。日記。30代のカップルです。

小説の読み方。

   

僕は小説をほとんど読まないという話を昨日書きました。
そんな僕ですが、げんやさんのブログで勧められていることから、江國香織さんの本を購入したのです。そしてそれはとても面白い、引き込まれる内容だということを知りました。

しかしここで非常に初歩的で、僕にとってはとても重要な事を感じました。それが感情移入をどのように処理すればいいのか。ということです。

正直なところ、最初に江國さんの本を選んだのは正解でもあり失敗でもあると思いました。ゲイに関して触れられているこの作品は、僕の感情をあまりにも簡単に、そして大きく揺さぶってくるのです。理性のなかでは、それがあまりにも現実離れしており、時には浅薄であるように感じる事もあります。しかしそれがゲイに関わることだからなのか、理性で制御できない感情が、とても揺さぶられるのです。

この時に僕はその感情をどのように処理していいのかわかりません。
いくつか考えたのですが、
・そもそも感情が動かない
・感情が動くのも著者の意図として楽しむ
・それ以外
というパターンがあると思います。もし「それも楽しむ」のだとすれば、僕にはまだとても酷だなぁと思いました。

そういった感情が出てきた時、先日読み返した田口ランディさんの本にもそれを感じたように思いました。大学の時に初めて読んだその本は定期的に読み返しています。今までのほとんどは単純に、純粋に作品として楽しめていました。しかし最近になって読み返したその時には、自分ならこう考えるということで、今まで読んでいた感覚とは明らかに違ったのです。今までは受け入れるように読んでいたのが、最近では考えながら読むようになったというか、反発しながら読むようになったというか。少なくともそうやって考えることが「いいこと」という感覚は持てていません。

自分が意図していないところで大きく感情を揺さぶられる場合。いたたまれなくなって僕は一度本を閉じるのです。そして深呼吸をして、冷静になったところでまた読み始めます。
正解は無いと思うのですが、ぜひ読書のプロの方々には、読み方の指針や目安を示してほしいなぁと僕は切に願うのでした。
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※この記事を書き上げてから、参考にしたブログの記事を読み返してみました。するとやっぱり感情が揺さぶられる旨の記述がありました。
十年後の僕のとなりには、それでも彼がいるだろうか?[2011/01/20]※本文およびコメント欄
げんやさんおよびkunntaさんがあまりにも的確な描写をしていることに改めて驚きました。
なんだやっぱりみんな感情移入しちゃうんだなぁこの作家さんは、と。

 - 考え(自分関連)