愛の相対度。

好きという感情。これは量ではないので単純に何かと比較するのは非常に難しい。だけどおそらく恋愛を経験しているほとんどの人が、何かの尺度で比較することができるのではないかと疑問に思っているのではないだろうか。オレの方がより相手を愛しているとか、この気持ちは海より深いとか、比喩だけど量という基準で表現する言葉はたくさんある。
オレは単純にそれを数値で表すようなことはできないと考えている。食べ物のおいしいという度合いを数値にできないのと同じことである。だけど相対的な尺度としてはそれを表し、なおかつ簡易な説明ができるのではないか、そのようにも思うのである。
どういうことか。
オレは彼とつきあっている。その期間もそこそこ長い。そしてオレの彼を好き具合と彼が俺の事を好きな具合が微妙に違っている。追う立場・追われる立場があるように、50:50とはいかないのが難しいところである。
あまり具体的に表現しすぎるのもどうかと思うが、オレの彼に対する思いが100。彼のオレに対する思いは0。おそらくそして残念な事に、現在の相対的な比は100:0である。普通の恋愛感の人、そして過去のオレだったらこの恋愛は破綻しているかもしれない。
この比の特徴的なところは、双方の気持ちとはあまり関係無く、度数の少ない方に行動が左右されるということである。たとえばオレが24時間会いたいと思っているとする。そして彼が半分の12時間だったとする。この場合現実的に会うことのできる時間は少ない方に予定を合わせることになるので12時間である。
つまりどちらかの気持ちがさめてしまった恋愛は、非常につらいモノになるのだ。絶対的な数値で表すことはできないが、対比はできるのではないかと考えています。
そして主題が違うので、あまり詳しくは書かないが、この恋愛がなぜ続いているのか。それはおそらく彼が愛という感情から違う感情に変わっているということがある。オレはこの愛が違う感情に変化するというのを受け入れたくない。だからそれを否定するための様々な言葉をいま頭の中でこねくり回しているところである。